2008/06/30

河川敷でも



ユーロ2008のパブリックビューイングは、公式のものの他にも、あるようでリマトの河川敷の会場を覗いてみた。すると、公式ビールのカールスベアは持ち込み禁止なんて書いてある。スイスは冬が長いので、夏の暑さを心から楽しんでいるようで、ユーロ2008を口実に、人々は夏の夜を楽しんでいた。

ユーロ2008 決勝


真ん中にオペラハウス、水上にもスクリーンがあります。


スペインに特点が入った瞬間スペイン国旗が振られる。

カールスベアのビールを飲むしかない


今日は、ユーロ2008の最終日、オペラハウス周辺は、パブリックビューイング会場でもあり、夕方から人が集まり、スペイン、ドイツそれぞれの国旗をもって多くの人々が集まっていた。スイスは既に負けているので、盛り下がっているのかな?という考えは全く通用せず、やたら熱く盛り上がっている。スイスはドイツに近いから、ドイツファンが多いかと思うと、そうでもなかった。さて、会場に入るには、持ち物チェックがあるのだが、それはテロを警戒するためではないようだ。というのも、中で飲み物販売があるので、ビールやミネラルウォーターの持ち込み禁止の方が大事のような印象を受けた。この世は金次第というわけだ。会場にはいると、オフィシャルビールのカールスベアを飲まざるをえなくなる。2ユーロのデポジットを支払い、6フランのビールを買う。さらに、屋台でソーセージを6フラン25で買い、観戦する。既に、良い場所は多くの人に占められているので、外側から傍観していると、スペインがゴールを決めることになる。すると、今まで、熱心に見ないで、ビールばかり飲んでいた観客が、突然歓声をあげることになる。見ていると、ドイツファンはスクリーンを熟視しているが、スペインの若者はビーチボールで遊んでいたりして、散漫な観客、しかし点が入ると一転して、はしゃぎまわる・・・国民性なのかもしれない。結局、スペインがこの一点を守りきり優勝するのだが、チューリヒの町はスペイン国旗を振りながら、クラクションを鳴らして、わがもの顔で走る車であふれることになった。

コルビュジエハウス@チューリヒ





10スイスフラン札には、ル・コルビュジエが描かれている。彼はラ・ショー・ド・フォンというスイスの時計産業の都市出身なのだ。その後、結婚してフランス国籍を得るが、スイスが生んだ建築家であり、その遺産がチューリヒにもある。その建物はHeidi Weber Hausというもので、美術館となっているのだが、開館日が土曜日と日曜日のみ、それも2時から5じまで、オペラが4時30分に終わり、急いで向かうが、やっぱり閉まっていた。10年ぐらい前に来たときも中に入れなかったが、次の土曜日までここにとどまらないので、また中に入りそびれた。この建物は、造形的な屋根とモデュロールスケールで造られているユニット状の箱の室内が分離している、変わった建物で、実は東京の西洋美術館を作る際の計画でも、これと同じものが作られるはずになっていた。東京で実現しなかったものが、コルビュの死後にチューリヒに作られ、一応コルビュ最後の建物とされている。その色彩の大胆さと、理念的な室内空間を外側から覗くしかなかった。

フィデリオ@チューリヒオペラ




チューリヒ空港に着いた。機内で外の温度は27度という。スイスは涼しいというイメージは崩れ去り、暑かった。というか、日差しが強く、肌に痛い感じ。ユーロ2008の関係か、入国審査が厳しい。飛行機を降りるときにパスポートを見せる必要があり、さらに入国審査があった。無論、赤い日本のパスポートはフリーパスなのだが、前にナイジェリアの親子がいて、時間が無駄にかかる。空港につき、スイスフランをキャッシュディスペンサーから出すとき、100フランにしたら100フラン札一枚出てきて、これじゃ切符の自動販売機に使えない。中央駅までの切符売り場は長蛇の列、しばらくならんだが、よく見ると自動販売機はクレジットカードが使えることに気づき、購入して中央駅へ、すぐにホテルに行き、荷物を置きトラムに乗ると、そのままオペラハウスまでたどり着くものだった。そのままのり、オペラハウスにたどり着いても、チケット売り場は閉まったまま、しょうがなくオペラハウスに入り、鍵係の女性に説明すると、チケットを確認してもらい、Erster Rangの一番舞台よりの部屋に入れてもらうことが出来た。既に第二幕後半レオノーレとフロレスタンは再会したあと まあ、全く無駄にするよりは良かった。指揮者はミンコフスキーかと思っていたら、別の指揮者だった。配役表もすでに夜のリナルドのものがはってあり、良くわからないままに最後まで聞く。チューリヒオペラデビューは、ほろ苦いモノになったが、こじんまりとした劇場に、最上の音楽が響く様は、心地よい空間であることを実感する。終演後、鍵番の女性がインターネット予約していたチケットを持ってきてくれた。もしかしたら、原田さんのなじみの人かと思い、質問してみたら、最初何行っているのかわからなかったようだが、思い出したように、いつもポスターをお願いする日本人ですよというと、あああの人ねという笑みを浮かべていた

飛行機に乗り遅れるなんて

 その悪い兆しは地下鉄から始まっていた。順調にアンヴェール駅に着くとバルベス方面のトンネルで列車が停車している。その列車がやっとホームに入るとともに、ピガールからの列車も到着した。やれやれと思い、列車に乗り込むとバルベスで止まってしまった。ブランシュまで行ってくれれば、地下鉄に乗り換えずにダイレクトに北駅に行けるのに、そこで時間をロスした。それでも順調に北駅に着き、ロワシーまでの急行列車に乗車し、ターミナル2Fにも難なく到着した。Eチケットなので、自動チェックイン機にフライングブルーカードをいれれば、搭乗券が印刷されるはずだった。しかし、プリンターの故障で、隣の機械に移動し、それで5分ぐらいロスしたのだろうか?しかし、まだ出発まで一時間あるし、荷物を預けるのもそんなに並ばすに出来た。 それから悪夢が始まった。出国手続きの長い列に並ばなければならなくなり、まあ大丈夫だろうと高をくくっていたが、ここは羽田でなかった。荷物を預けているから名前を呼ばれるわけでもなく(そんなもの聞こえないだろうし)、恐ろしい程までの非生産的な順番待ちに並ばざるを得なかったのだ。また、靴を再検査しなければならなくなり、それで2~3分ロスしたのも痛かった。それでも、みんなあと5分しかないんだといいながらも、みんながみんな5分しかないような状況であり、ソフィアに行くロシア夫人はフランスの悪口を本当にののしるように言っていて、何か運命共同体のような連帯感が列に生まれていた、しかし、そのときはまさか乗り遅れるとは思っていなかったので、なるようにしかならないなんて思っていた。また、運が悪かったのはバスで飛行機にまで行かなければいけない便であったため、やっと中に入って搭乗口までダッシュしても、飛行機が搭乗口に直接繋がっているところより早く閉まったようなのだ。 飛行機に乗り遅れるのは、二度目だ。一度は、フィレンツェの空港で、11時と13時を勘違いしていて、12時に行ったら既に飛び立っていた。運良く13時の便に乗れて、バスティーユのオテロ(ゲルギー)を聞くことが出来たが、今回は午後2時からのマチネ ミンコフスキーが振るフィデリオは聞けないかもしれない。(今暇で空港で書いている)13時5分発の飛行機は、チューリヒ空港にオペラが開演してから35分後に到着する予定。第二幕からでも見られたら良いが、無理だろう。このオペラを見ると、見逃すことになるチューリヒのル・コルビュジエセンターでも見るしかない。  

2008/06/28

Radical Light Italy's Divisionist Painteras 1891-1910@National Gallery




1891年から1910年にかけてのイタリアの分割主義の画家を取り扱う、急進的な光展を、ナショナルギャラリーの特別展示室で見ました。ナショナルギャラリーは膨大な絵画コレクションを有していますが、センズベリー翼にある特別展示室は、パリののような膨大な広さがあるわけでなく、ほどよい広さのため、コンパクトながら内容の濃い展示が行われる場所です。今回は、イタリアの19世紀末から20世紀初頭、印象派から影響を受け、未来派がおこる直前ぐらいまでの作品の展示でした。

ですので、バッラ、カッラ、ルッソロ、ボッチョーニといった未来派の作家の若き日の作品に少し違和感を感じるかもしれません。その中で、私が一番気になっているのは、労働者の群像を描いたGiuseppe Pellizza da Volpedo(ジョゼッペ・ペリッツァ・ダ・ヴォルペード、1868-1907) の作品「第四身分」です。これは、ミラノのブレラ美術館に収蔵されていますが、ラファエロの「アテネの学堂」の群像表現と類似しています。とはいえ、私がこの作品に触発されるのは、昔見たイタリアのベルトリッチ監督による「1900年」という映画のオープニングにこの絵が採用されていたからです。また、この映画は、オペラ王ヴェルディの死のニュースから始まることも、気になります。ヴェルディは19世紀の人間であって、プッチーニになると20世紀的感性の人間であることを考えることになるというわけです。

ナショナルギャラリー前のトラファルガー広場には、像のない台座があり、現代作家の作品が設置されているのですが、今回はトーマス・シュッテの作品がModel for Hotelが、展示されていました。私は、2001年のフェルメール展の時に、展示してあった、レイチェル・ホワイトリードの作品が気に入っていますが、シュッテの作品は軽佻浮薄な感じがします。

ロンドンの食事は美味しくなった

ロンドンに行くと、食事がまずくて高い ホテルも値段の割には・・・・おそらく裕福だったら、ロンドンは楽しい町なのでしょう。地下鉄のテロ以来、ロンドンの町は更に監視が厳しくなっているようで、中心地は全くいたずら書きがありません。最近女子短大生のいたずら書きが話題になったようですが、ゴダールの「ワンプラスワン」の映画に出てくるようないたずら書きをすれば、監視カメラですぐに犯人が特定され、相当な罰金がまっているようです。

ということで、本当に町が綺麗になっていて、驚きました。また、パリと比べると人の動きが速いです。昔、島田紀夫先生とロンドンをご一緒したとき、先生は食事をインドと中華しか食べないといっていました。今回は、フィッシュ&チップスなどを食べる時間はなく、島田先生同様中華街で北京ダックを食べましたが、友人に言わせると、ここ10年で相当に食事は美味しくなったとのこと。また、美術館のレストランが結構いけるというのです。皆さんも、ロンドンに来たら、試してみたらいかがでしょうか?

阪大のハンマースホイ研究をしている大学院生と中華街で北京ダックとビールで乾杯をしています。
無駄にゴキゲンなのは?意味不明です。

安宿のイングリッシュ・ブレックファースト、焼きトマト、目玉焼きの黄身と豆が混じる感じが好きだったりします。

ロンドンでは、高校時代の友人と再会し、彼が出資している和食レストランで昼食をとりました。パリみたいな、なんちゃって日本料理ではなく、本当の日本料理でした。近くには、野村證券などがあり、日本のサラリーマンがたくさん来ているのですが、この定食17ポンド50ですから、昼食に4000円かかるんです。

ユーロスターに乗ってみて




以前実践の旅行以来、久しぶりにユーロスターに乗りました。以前は、ウォータールー駅に到着していたのに、今ではキングスクロスの隣のセントパンクラス駅に到着します。こちらに長く住んでいる友人に言わせると、以前は治安が今ひとつだったのだけど、最近はめっきり綺麗になったとのことでした。

ユーロスターやタリスといった列車の一等車は、食事がついています。イギリスの食事は今ひとつと思い、パリに帰る便は一等にアップグレードしました。

食事の前に、飛行機同様飲み物サーヴィスがあり、多くの人がシャンパンを注文していました。ただ、飛行機のようにクラッカーのようなものはつきませんでした。それからしばらくして、食事が運ばれてきますが、最初に前菜としてのサラダ、それからしばらくしてメインディッシュが運ばれてきました。メインはハムステーキかキッシュロレーヌのどちらか、またワインは、ごく普通のものですが、赤白それぞれ二種類から選ぶことが出来ました。ロンドンからパリまで2時間20分程度 食事をしていると、いつの間にかパリに着くといった感じでした。一昨年、家族でタリスを利用したときは、メインも冷たかったので、ユーロスターの方が良いなと思いました。

2008/06/27

サイ・トゥオンブリー展@テート・モダン

永遠の落書き画家?サイ・トゥオンブリー の展示をテート・モダンで見る。こんなに彼の作品を集中的に見るのは、初めてで限られた時間しかなかったことが惜しまれた。彼は、50年代アメリカで教育を受け、ラウシェンバーグらと近い関係にあった。その後、イタリアに移り住み、ヨーロッパの作家とアメリカの作家との狭間を生きることになる。イタリアでの生活は、彼の作品の文学性を決定づけるのだが、見た目にはただの落書きにしかみえないかもしれない。むしろ、オートマティスム的なドローイングによる形態の自由さの方が目につくかもしれない。今回の展示では、レンゾ・ピアノが設計したことで話題になったヒューストンのメニル・コレクションの作品も多く展示されていて、見応えがあった。
そのうち、1988年のヴェネチアビエンナーレ イタリア館の出品作など、純粋に美しい作品だと思った。また、最後の部屋に飾られていたヴァーミリオンのみで描いてあるバッカスという作品は、イラク戦争を契機にしているとのことだが、まだまだ現役で力強い色彩と、線に魅了された。

V&A


この馬鹿馬鹿しさが好きなんです



マフィンと紅茶 これで3.75ポンド 1ポンド230円で計算して、862円・・・ううう高い
それでもここは安い場所なんです。

テートブリテンからバスに乗り、サウスケンジントンまで行き、ヴィクトリア&アルバート美術館に行きました。ここは、私がロンドンで一番好きな美術館です。何故好きかというと、その雑多さがたまらないのです。本当に色々なものが展示されています。特に度肝抜かれるのが、石膏レプリカ展示室(カーストコート)で、ローマのトラヤヌス帝の円柱が半分にわけられ展示されています。ローマに行っても上部はもちろん、下部だってこんなに間近にみることは出来ません。時間がないなか、色々と彷徨っていると、銀器のコーナー、宝石のコーナー、モダンデザインのコーナー、本当に面白い物が次から次へとでてきます。最後にファッションのコーナーに行こうと思ったら、なんとシュープリームスの展示がやっていました。でも、閉館間近で入場できませんでした。残念 ロンドンは確かに面白いけど、それなりに時間をかけなきゃいけない。そのためには、高くて貧しいホテルに泊まらなきゃいけない・・・恨み節となります


今回のV&Aで面白かったのは、Blood on Paper/ The Art of the Book.という展示と、中国のデザイン展(見ませんでした)に合わせたのか?中庭を中国人建築家Yung Ho Chang がインスタレーションしたものです。


Blood on Paperは要するに、アーティストブックの展示なんだけど、入り口にキーファーがどんと置かれ、マティス、ピカソ、ジャコメッティ、ミロから、本当に様々なアーティストの作品が展示されていました。そのなかで、やはり目立っていたのが、ハーストとキーファーでした。ハーストの作品は、修論の指導時に、それなりに目を通していたのですが、New Religion という作品は、当然実物を見るのは、初めてなので、修論を書いた学生にも見せてあげたくなりました。


中庭の張永和による、インスタレーションは、緑色のリサイクルされたプラスティックの産業素材を使用したもので、たくさんの作品で疲れた人々がそのまわりで休んでいました。わたしも、ここでマフィンと紅茶を飲んでやすんだおかげで(シュープリームス展を見られなかったんだけど)

Tate Britten




庭にはアートプロジェクトが展開中でした



忘れないうちに、ロンドンで見てきたものを書くことにします。


ホテルに到着後、オイスターカードを作成して最初に訪問したのは、テートブリテンです。ちょうどThe Lure of the East/British Orientalist Paintingの特別展開催中でしたが、今ひとつ関心がわかず、常設展示のみ見ることにしました。


この美術館は、ラファエロ前派やターナーなどのコレクションで知られています。また、テートモダンが出来た後でも現代のイギリス作家の作品を扱っていて、ダミアン・ハーストやトレーシー・エミンといったYBAのアーティストの作品も展示されています。今年の春には、そのハーストを扱った修士論文の指導をしたのですが、そこでハーストは学生時代にクルト・シュヴィッタースの影響をうけ、アッサンブラージュ作品を作っていたことが問題になりました。今回この美術館に行ってみると、なんとシュヴィッタースの作品の横にハーストの作品が展示されていました。自国の作家に対する配慮を感じました。


ターナーを集中的に展示している場所は、ポストモダン建築が流行ったころのもので、ジェームズ・スターリングによるものです。前にも書きましたが、イギリスは本当に美術館教育が盛んで、テートブリテンに来ると、必ず子どもたちが床に座りながら、必至に展示作品の絵をかいていたりしています。また、教育普及係とディスカッションしている風景を見ることができます。


テートやナショナルギャラリーは、ルーブルと違って、展示会場内の写真撮影はできません。フラッシュをたかなくてもだめなのです。なので、写真は外観しかありませんので、勘弁してください。

2008/06/26

ロンドンにて


ヴィクトリア&アルバート美術館のシュープリームスの展示

 久しぶりにロンドンに行く。ロンドンは地下鉄の切符が4ポンド=約1000円というとんでもないところで(オイスターカードというスイカみたいなものを買うと340円になるというシステムがおかしい)出来るだけ短い滞在を心がけている。ホテルも高くて、しかも古くて汚いことがある。今回は、駅近くの安いB&Bをインターネットで予約したのだが、シャワーとトイレが共同で、四畳半ぐらいの部屋で12000円 ふざけるなと言いたくなる。まあ、素泊まりだと35ポンドくらいからあるらしいけど、せっかくだから イングリッシュブレックファーストを食べようと思い、この宿にしたから仕方ない。今回利用したBBのそれは、思ったより美味しくて及第点をあげたい。 ロンドンは食事がまずくて高いことで知られているが、最近はイギリス人も食事の大切さを知ったようで、それなりに改善されている。しかし、インフレ傾向が強く、パブのフィッシュ&チップスを頼んで2000円ぐらいかかることもしばしばだ。また、名物料理が「朝食」だったりして、朝食をずっとやってますなんて看板に書いてあったりする。 パリからロンドンへは、ユーロスターが便利だ。以前はウォータールー駅に到着していたのだが、それだとイギリス国内の高速運転が出来ないため、新線をつくり駅もキングスクロスの隣=セントパンクラス駅に変更になった。そのおかげで、今では2時間20分程度しかかからない。イメージとしては、東京から大阪へ行く感じ・・まあ、チェックインを30分前までにしないといけないとか面倒ではあるけど、空港に行くことを考えれば、ユーロスターに軍配があがる。インターネットで早めに予約すると、信じられないくらい安くなる・・ 今回は、帰りを最終電車にしたため、25ユーロ余分に払って一等にした。一等は、機内食のような食事がつくのがうれしい。シャンパンも飲めるし・・・二等は席が狭いので、一度一等に乗ってしまうと二等に乗りたくなくなるかもしれない。今回は日本円で18000円ぐらい支払ったが、新幹線の料金+お弁当+ビールよりは安いだろう。 今回ロンドンに行った主な理由は、先にかいたようなハマースホイ展のためだが、せっかくだから短い時間で、美術館をはしごした。テートブリテン、ヴィクトリア&アルバート、テートモダン、ナショナルギャラリー、大英博物館とまわって、正直消耗した。ここの美術館の話は、別に書くとして、イギリスに来てすごいと思うのは、入場料が無料であることと、美術館教育のプログラムが充実していることだ。無論他の国でも同様のプログラムがあるが、イギリスのそれは独創的で、大胆、そして楽しげだ・・・無論、子供だけでなく大人のプログラムも用意されている。ターナーのコーナーでは、僕もターナーの絵を模写して、展示した。しかも、ただ楽しいだけでなく、かなり専門的な内容をもっていることが、すばらしいのだ。

2008/06/25

ハンマースホイ展@ロイヤルアカデミー ロンドン


右の赤い服の人が、入場者の名前を聞き、入り口で名前を呼んでくれます。


大学時代の後輩で、西洋美術館の学芸員をしている佐藤直樹さんが企画に参加しているデンマーク作家ハンマースホイの展覧会が、ロンドンのロイヤルアカデミーであり、そのオープニングに行ってきました。ハンマースホイは日本では無名の画家かもしれませんが、先のオルセー展でも紹介され、西洋美術館も作品をこの4月に購入したそうです。静謐な感じの作風で、デンマークのフェルメールと紹介されることも多いようで、主として室内風景で知られています。この展覧会は9月には日本にも巡回するので、是非美々の皆さんも行かれると良いと思います。
ロイヤルアカデミーのオープニングでは、入り口で名前を聞かれ、名前を呼ばれてから入場します。なかなか古風な感じでした。イギリスは食事が駄目だとおもっているのですが、内覧会後のパーティ料理が予想以上に美味しかったです。
パリからロンドンまでは、ユーロスターに乗れば、2時間30分ぐらいで到着します。東京から大阪に行くのと同じ感覚でした。ロンドンも美術館がたくさんあり、気がつけば20000歩以上歩いていたりします。

2008/06/24

ファルスタッフ@シャンゼリゼ劇場



全く期待していなかったシャンゼリゼ劇場のファルスタッフを見ました。12ユーロの安い席です。隣にすわった兄ちゃんが立ったり座ったり、サンダル脱いだり、行儀悪くて困りましたが、値段の割に良く見えて、十分楽しめました。というか、こちらに来て、初めてのヴェルディでした。やっぱり、オペラの本道です。キャストは以下の通り

Alain Altinoglu, direction musicale

Mario Martone, mise en scène

Sergio Tramonti, décors

Ursula Patzak, costumes

Pasquale Mari, lumières

Orchestre de ParisChoeur du Théâtre des Champs-Élysées

Alessandro Corbelli, Falstaff

Anna Caterina Antonacci, Alice Ford

Francesco Meli, Fenton

Caitlin Hulcup, Meg Page

Amel Brahim-Djelloul, Nanetta

Federico Sacchi, Pistola

Marie-Nicole Lemieux, Mrs Quickly

Ludovic Tézier, Ford

Enrico Facini, Dr Cajus

Patrizio Saudelli, Bardolfo

歌手ではアントナッチのアリーチェが一番きになるところですが、ナンネッタとフェントンの若いカップルも良かったし、ファルスタッフやフォードも存在感あって、やっぱりこのオペラは面白いと・・・オケは一昨日聞けなかったパリ管 こちらに来て初めて聞きました。指揮は若手32歳のAlain Altinoglu 最初の出だしでちょっと不安になりましたが、緩急メリハリよく指揮していて、なかなか良かったです。オケもうまかった。

音楽のお祭り まとめ




モンマルトルでは、メレゲというソーセージを焼く出店がたくさん出ていて、煙たかったです。
一応、生活用の車が通るはずなのですが、お構いなしです。


音楽のお祭りには、今年で26回目を数えるイベントだそうで、東京の日仏学院などでも開催されたようです。http://fetedelamusique.culture.fr/ ←の公式ホームページで検索すると、私が住む18区では44のイベントがあったようです。

Au Rendez-vous des Amis, 23 rue Gabrielle, Métro Abbesses
20h00 - 01h30 genres musicaux multiplesFête de la Musique au RDVA : 20h : Igit et la Communauté du Petit Monde (chanson pas toujours française), 22h : Le Chien d'en Face (chansons à puces si affinités), 0h : Les singes savants (ska rock sauvage et caustique).
↑これは、私のアパルトマンの目の前なのですが、深夜1時30分までやることになっています。住宅街のど真ん中です。PA使って、がんがんやるのです。日本じゃ本当に考えられません。

2008/06/23

音楽のお祭り ルーブル周辺


ルーブル美術館の無料コンサート 残念ながら入れず

コメディフランセーズ前では、合唱のグループが

パレ・ロワイヤルではタンゴの夕べでした

パレ・ロワイヤルの入り口あたりでは、赤い帽子のカウンターティナーが歌っていました

翌日は私の誕生日ということで、友人たちに祝ってもらいました。こちらのケーキはずっしり重い
これでは痩せられない

ルーブル美術館のピラミッドのエントランスでは、次期音楽監督パーヴォ・ヤルヴィ指揮でチャイコフスキー4番交響曲の無料コンサート でも、行くのが遅れて、行列あと20mぐらいで満員に 悔しいので、入り口でかすかに冒頭の部分だけ聞き、パレロワイヤル方面へ モンマルトルの無法地帯とは違っているのだけど、みんな音楽を楽しんでいる 


日本でも今年ぐらいから、始めようという動きがあるみたいだけど、日本じゃここまで徹底出来ないんじゃないな?

音楽のお祭り@モンマルトルの丘 その3


ひたすら自分の音楽を信じるのみ

生意気なカフェは2階にDJが

こちらはフュージョン系

アメリの八百屋だって参加する

こちらはインディーズ系のバンドって感じ

音楽のお祭り@モンマルトルの丘 その2


シリアの音楽に合わせベリーダンスを踊っていたり

高校生ロックバンド?がダリダ広場にいたり

ルピック通りは20mぐらいおきにバンドがいたりする

店がバンドを競い合っている感じ

人がいなくても自分が好きな音楽をひたすら演奏するテクノ青年