2008/07/03

チューリヒ画廊 現代美術





せっかく5泊もチューリヒにいるので、チューリヒの都市再開発地域にも足を運んだ。いわゆる工業休閑地の再利用を考える場所で、現在はチューリヒ・ウエストと呼ばれ、観光ガイドにも載っている程となっている。商業地域に変貌したPlus5の内部空間は、確かに興味深いが、かといって魅力ある感じではなかった。また、チューリヒの地ビール=レーヴェンブロイ工場跡地は、スイスのスーパー ミグロが運営する現代美術館やクンスタハレ、さらには多くの画廊が集まっている場所となっており、日本で言えば小山登美夫ギャラリーがある江東区に似ているかもしれない。ミグロ財団の美術館とクンストハレチューリヒは、共通チケットが12フランなのだが、今回はトラムのチケットと別々に購入したため、損してしまった。というのも、一日17フランのチューリヒカードを購入すれば、トラムはもちろん多くの美術館の入場料は無料となるからだ。私は、12フラン+トラムの一日券7フラン80で19フラン80支払っている。また、昨日訪問したクンストハウスも常設は無料となるのだが、その入場料が18フランなので、本当に馬鹿みたいと思ってしまった。それはさておき、チューリヒのアートシーンは、アートバーゼルのお膝元?見たいなこともあってか、なかなか盛んで、その背景には富裕層=現代美術コレクターの存在が大きいのではと予想した。スイスでいつも思うのは、ポルシェやBMW等々のオープンカーをよく見かけることだ、特にチューリヒ湖周辺をとばしているのを目撃すると、なにか経済格差を見せつけられているような気がして、チューリヒカードを知らないで損したなんて、言っているプアな日本人=自分が情けなくなる。それは、さておき今回みた展示ではGalarie Eva Presenhuberで見た、ダグ・エイケンDoug Aitkenの写真展が面白かった。ミグロ財団の美術館では、Elmgreen & Dragsetというユニットによるビデオ作品Drama Queensが面白かった。画面には現代彫刻のスター達 ウォーホルのブリロボックス、ソル・ルウィット4つのキューブ、ジャコメッティの歩く人、ジェフクーンズ、ジャン・アルプなどが登場して、現代美術談義をするというもの、なかなか性格描写されていて、思索の人でゆっくり語るジャコメッティと、軽くて早口なヤンキーのジェフ・クーンズといった感じだった。私が見た展示は財団の30周年記念のものらしいのだが、コレクションの統一性(そんなものを求める必要があるか、どうかはわからないが)みたいなものは感じられず、雑多な展示だった。まあ、日本の観光地で章もない美術館に1000円ぐらい支払うことはあるので、840円でこの展示だったら、文句は言えないか(またお金の話に戻ってしまった。)

0 件のコメント: