2008/07/08

エクス2日目






今日は午前中に、バンドーム宮殿に行き、エクスの音楽祭60周年を記念した写真展をみる。そのなかで、一番気になったのは、若きミヒャエル・セネシャルの1956年の写真で、プラテの写真だ。それから、2年間のセザンヌ没後100年を記念した展覧会時の訪問で、中に入れなかったジャ・ド・ブファンを見学することが出来た。
その後、グラネ美術館で、グラネの大開個展をみる。おそらく、グラネの作品をこんなにたくさん、一度に見る機会はないだろう。ルーブルなどで見かけても、ああグラネか・・ぐらいで、素通りしていることが多かったのだが、まとめてみると、なかなか面白い。とくに、展覧会では「画家の生活」の絵画と題されたコーナーに展示されていた作品をみていると、ピカソがヴェラスケスのラス・メニーナスをモチーフにしたヴァリエーションとにているような気がした。線が単純で、遊び心がある。また、ニコラ・プッサンをモチーフにした作品の「画中画」も興味深い。また、未完成なのかもしれないが 薄塗りの効果、あるいは水彩画のように、メディウムの油をたっぷり絵筆につけ、にじみの効果を楽しんでいるようでもある。それは、エクス周辺の風景を描いた水彩画にも共通の特徴であり、ある種浮遊する色彩に興味を覚えた。グラネ美術館は、2006年のセザンヌ没後100年を記念する狂乱の展覧会以来なのだが、その展覧会を企画したワシントンのナショナルギャラリーの学芸員が2008年になくなり、ある部屋はその学芸員の名がつけられていた。入場の際にサインを見落とし、ルーブルやオルセーがそうであるように、常設展示の写真撮影はフラッシュなしでも大丈夫と思い、この美術館にある数少ないセザンヌの作品の写真をとっていると、監視の女性が注意しにきた。注意の仕方が高圧的で、しかもたばこ臭い息に、気分が悪くなった。無論、私が悪いので、そんなことを言う資格もないのだが・・・また、後で気がついたのだが入り口にしか撮影禁止のマークがなく、紙の案内にも全く書かれていなかった。またデジカメの写真がしっかり消されていることを確認するほど、徹底していた。今まで、いろんな美術館で写真に関する注意を目撃してきたが、ここまで徹底しているのはあまりない。注意されているとき、ばつが悪いことに日本人観光客が、ただこの美術館のこのコーナーだけを見に入ってきた。おそらく、同じ日本人なので、同じ団体のメンバーと思われたのだろう。そして、こういう団体の観光客が、写真を撮影することが日常的で、監視の立場からすると、またか!って感じだったのかもしれない。でも、これがフランス人が写真を撮っていたらどうだろう?彼女らは、私に対してのと同じように高圧的な態度で、注意するのだろうか?あるいは、高圧的な態度は、彼女のパーソナリティだったのか、それとも日本人観光客に対する目線だったのか?反省しつつも、もやもやした気分でもある。

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