2008/07/22

自由・平等・博愛通り 




三つの通りが交差するところに、フランスの国歌理念が体現化するのか?
29番地のレイモン・フィッシャー設計による住宅
カイユボットのヨーロッパ橋という有名な絵があるが、その橋の上のヨーロッパ広場には、ウィーン、マドリッド、コンスタンチノープル、サントペテルスブルグ、リエージュ、ロンドンの通りとつながると共に、その周りには、ローマ、エジンバラ、ナポリ、トリノ、ベルン、モスクワ、ミラノ、アテネ、ブカレストといった都市の名前の通りがある。有名人の名前の通りや広場があると、気になるが、このヨーロッパ橋周辺もとても気になる場所だ。

今日は、19区のリベルテ(自由)通り29番地に1930年に建設された住宅を見にいったのだが、もしかしてと思い地図を見てみると、予想通りエガリテ(平等)通りとフラテルニテ(博愛)通りと繋がっていた。いわずもがな、フランス革命以降のフランスの国歌理念なのであるが、そういう大事な言葉であれば、もっと大きな通りの名前となっていても良いのに、本当にこじんまりとした場所につけられていて、驚いた。どうして、ここにその名前がついたのかは、調べられていないが不思議なかんじだ。


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また、この通り周辺には、ヴィラという名をつけた路地があり、パリには珍しいタウンハウス群がある。プラース・デ・フェット(お祭り広場?)方面から、なだらかな坂となっており、その傾斜にそって分譲されたのであろう。家々はそれぞれ植栽があり、それが通りにはみ出ているので、緑のトンネルのようになっている。また、そこには猫の姿をみることができて、谷中の路地のようでもある。

話を29番地の住宅に戻すと、レイモン・フィッシャーという建築家の設計によるもので、ピクチャレスクな建築であると共に、ピュリスムの変容として把握することになるだろう。

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