2008/07/08

セザンヌのアトリエ


2006年のエクス訪問は、グラネ美術館の回顧展と、石切場、そしてアトリエ訪問をしたのだが、ホテルが少し離れていたので、市内をゆっくり回ることが出来なかった。今回は、旧市街のホテルを取ったため、ゆっくり歩くことが出来ている。今日は、再度セザンヌのアトリエを訪問した。前回は、バスでの移動だったが、ホテルからは10分程度の距離で、ゆっくり歩いてまわるのには丁度良いかんじだった。アトリエそのものは、前回の訪問とかわらないのだが、庭にはフランスの現代アーティストBenによるインスタレーションが展示されてあって、とても面白かった。ベンは、ポンピドゥーセンターに行けば、必ず見ることが出来る作家だし、トゥールだったと思うが、学校を利用したパブリックアートがよく知られていると思う。今回は、アトリエ横の小屋に、思う存分好き勝手に作品を展示していて面白かった。基本的にベンは、ローレンス・ウィナーや、ジェニー・ホルツァー同様、言葉を用いるアーティストだが、それらアメリカの作家と違って、基本的には手書きの文字での作品であり、その独特の書体が、書かれた内容=意味とは全く正反対の、親しみある絵柄になっている。今回の展示では、小屋に大型液晶テレビを設置し、文字が書かれた紙を紙芝居風にめくりながらも、自らの顔をさらしんがら、おかしげに芸術の意味を語るような仕草をしていた。おそらく、アメリカ人も地元フランス人もこの展示を見ないだろうなあ・・・いわんや日本人おやといった感じで、密やかに展示されていた。また庭には、ジャ・ド・フッファン同様ジャン・アマドの彫刻が設置されていて、それも気がつく人が少ないようだった。

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