2008/10/06

チョン・ミョンフン指揮ラジオフランス管 トゥーランガリラ交響曲@サル・プレイエル


これがオンド・マルトノ

必至に修復作業をしているチューブラーベル奏者

チューブラーベル奏者が一番ほっとしているんじゃないか?

今年はメシアン生誕100周年ということで、様々なコンサートがある。そのメシアンに、ゆかり深いチョン・ミョンフンによる大曲トゥーランガリラ交響曲を聴く。 チョン自身は、色々あったバスティーユ管との録音を残しているが、そのCDジャケットはメシアンとチョンのツーショット、メシアン自身チョンの演奏を理想と思っていたらしい。このトゥーランガリラ交響曲は、全部で10の楽章からなり、オンド・マルトノという電子楽器を使用することで知られているのだが、演奏の前に楽器をチェックした。また、大規模な編成のオーケストラが必用であり、オンド・マルトノ以外でもピアノ、グロッケンシュピールやチェレスタ、ヴィヴラフォン、さらにはティンパニー以外の多様な打楽器群が、色彩感あふれる管弦楽を奏でる大作であり、演奏時間は80分程度必用なもの。そのため、あまり演奏の機会が少ないが、オケのすさまじいエネルギーを味わいたいのであれば、その貴重な機会を逃さないようにしたいところ・・・今年のメシアンイヤー日本でもどこかのオケが取り上げたのだろうか?
さて、チョン率いるラジオフランス管は、チョンが全てを掌握していることもあり、すさまじいほどの集中力で、この大曲を演奏していた。ところが、8~9楽章の間で、チューブラーベルが一本落ちてしまい、急遽補修するというトラブルが・・・最後にはガムテープ持ってきて、とりあえずつけて試演したら、会場は大喝采となる。チョンもあきれ顔で見ていたが、その後も集中力がとぎれることなく、最後までオケのエネルギーを吸収しました。ところでトゥーランガリラとは「愛の歌」を意味するサンスクリットなのだが、これはメシアン再婚した妻イヴォンヌ・ロリオへの愛に他ならない。しかし、この曲を聴くと、その愛の官能性を強く意識することになる。

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