2008/10/22

エマニュエル・アイム指揮コンセール・ダストレ公演 フィガロの結婚



 シャンゼリゼ劇場でエマニュエル・アイム指揮コンセール・ダストレによる「フィガロの結婚」の公演があった。これは、リール歌劇場での公演の出演者による、コンサート形式によるもの。
指揮者のアイムとソプラノ歌手のナタリー・デセイは親密な関係にあり、そのためかデセイのバロック系アルバムの殆どは、アイムとの共演となっている。その全てを所有していて、おまけのDVDなどをみると、アイムは妖艶な感じなのだが、実際初めてみてみるとアメリカ西部の女教師のような服装で、熱血な指揮者といった感じ。ところが、彼女が率いるコンセール・ダストレ、数あるピリオド団体のうち、今まで聞いてきたレザール・フロリサン、ミュジシャン・ド・ルーヴル・グルノーヴル、あるいはニケのル・コンセール・スプリチュエル ルセのレ・タラン・リリック、さらにはコンチェルト・ケルンやフライブルグ・バロックなどと比べても非力に感じた。弦楽アンサンブルは健闘しているのだが、管楽器全般が弱々しい。これはアイムの指示なのか、フィガロのもつ祝祭性が伝わってこない
 今回は、若手歌手の公演となったが、デセイのアルバムに参加しているフィガロ役のMatthew Roseは良い声だが、やや一本調子気味 ファルセットも気になる スザンヌのHelene Guilmetteは華があるが、可もなく不可もなく的の出来、伯爵夫人はアメリカの黒人歌手 Nicole Heaston、容貌は伯爵夫人じゃないんだけど、これはなかなかの歌手。伯爵はJacques Imbrailo この歌手も今後の活躍が期待出来る良い歌手だった。一番気になったのは、ケルビーノのKate Lindsey 長身の美貌のアメリカ人歌手、華があって演技も上手だった。

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