先週に引き続き、オルセー美術館でフェリシティ・ロットのコンサートを聴く。今回は、ベルリオーズ、ショーソン、ドビュッシー そしてアンコールのフォーレといったフランス歌曲であった。伴奏は、レコーディングも共にしている、グレアム・ジョンソン いわば名コンビというか、息のあった二人の演奏となっていた。プログラムは以下の通り
Hector BerliozLes Nuits d'été op. 7
Ernest Chausson Les Papillons op. 2 n° 3
Le Colibri op. 2 n° 6
Chanson perpétuelle, op. posth. 37
Le Temps des lilas
Claude Debussy Les Ariettes oubliées
アンコールとして、フォーレのグリーンと月の光
前半の「夏の夜」この歌曲集は、ティオフィール・ゴーティエの詩によるもので、まさにロマン派といったものだが、6曲のうち、明るいはじめと終わり以外は、全体として重々しく、そこにロットの人生が反映しているような印象をもった。これは、ヴェロニク・ジャンでは表現できないもので、こういう夏の夜も良いなと思った。
後半のショーソン、そしてドビュッシー、ロットの本領発揮といった感じだったのは、ドビュッシーだった。これはショーソンとドビュッシーの曲の差異に起因するのかもしれない、ドビュッシーはただロマンティックであれば良いワケじゃないので、それだけ表現力が求められるのではと・・それにロットは見事に応えていて、圧巻だった。そして、熱狂的な拍手で、同じヴェルレーヌの詩グリーンをフォーレの別バージョンで歌うというサーヴィス、さらには月の光まで、二週続けてロットの歌唱に触れることが出来て幸福だった。
1 件のコメント:
いい環境でドビュッシーを聞くことができるなんてうらやましいですね。
ドビュッシーが愛した『骰子一擲』をWebにしてみました。
XIMA.jp よろしければご覧ください。
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