2009/01/16

レオポルド美術館とベルヴェデーレ

今日は、ミュージアム・クォオーターのレオポルド美術館とベルヴェデーレに出かける。つまりは、ウィーンを代表するクリムトとシーレ、さらにはココシュカらの作品をひたすらみるということになる。とはいえ、シーレの内面性は正直言って苦手です。クリムトの装飾性は毒がなくきれいだから許せるけど、シーレは受けつけません。これは昔からの事なので、別に今から好きになろうと思いもしませんが、ただ今回見直してみて、シーレの造形力には感心しました。たとえば彼の素描を見ると、線に迷いがなくて、明確な形の意識が強い。それに比べるとクリムトはか細い線で、軟弱な感じがします。これを繊細というのかもしれませんが、猫を抱く写真を見ると、幻滅してしまいます。さて、ベルヴェデーレの名品「接吻」は通常、上宮に展示されているのですが、この絵が初めて出品された展覧会=Kunstschauの百周年を記念する下宮の特別展に展示されていました。2年前に来たときには、下宮は特別展向けに整備されていなかったので、美術館マネージメント的にいろいろと変革があったのでしょう。さて、この1908年の展覧会を題材にした展覧会はとても興味深かったです。1908年のクリムトの展示室は同寸で再現されていて、全16作品中8作品が展示されていることになりました(ランス人観光客はun deux troisと数えたった8点しかないのって怒ってましたけど)「接吻」の対面には、ローマの近代美術館所蔵の「人生の三世代」が展示され、その金と銀の対比もおもしろかった。

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