2009/02/22

ブーレーズ&内田光子 シェーンベルク@サル・プレイエル



ラジオ・フランス管のコンサート、指揮は83歳のブーレーズ、ピアノは内田光子、全曲シェーンベルクというプログラムにでかける。最初に、管弦楽版の「浄夜」 幕間を挟み、ピアノ協奏曲と管弦楽のための変奏曲というもの。ブーレーズは見納めかもしれないと思いながら出かけると、まだまだ大丈夫といった感じになる、元気なおじいさん。相変わらず、明晰でモダンな演奏となる。内田は、この曲を既にブーレーズ指揮のクリーブランド管で録音しているが、このCDはクリーブランド管のすばらしさもあり感心している。それに比べるとラジオ管の演奏は劣るが、内田のピアノはそのまま、この曲もモーツァルト同様歌うように弾くのだが、かといってロマンティシズムにあふれているというわけでもなく、ピアノとオケの音響の掛け合いを堪能する。最後の、管弦楽のための変奏曲、昨年の夏に同じ会場でバレンボイムの指揮のウエスト・イースト・ディヴァン管で聞いたものだが、正直言えば そちらの方が感動的だった。というか、曲のエネルギーを強く感じた。ブーレーズは、何か控えめな感じで、たんたんと交通整理しながら、指揮をするといったかんじで、曲の見通しは良いが、そこが鼻につく。

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