2009/03/10

ポリーニプロジェクト@サル・プレイエル




サル・プレイエルのポリーニプロジェクト第二弾、シュトックハウゼン・シェーンベルク・ブラームスの会に出かける。サル・プレイエルは今日が最後なので、例によって感慨にふける。数えてみると今日で22回目だから、結構足繁く通った方かもしれない。
このポリーニプロジェクト 一般的に退屈な、あるいは苦痛の現代音楽とポリーニのピアノの抱き合わせ販売のような印象をもつかもしれないが、周到 なプログラミングであることは確かだ。とはいえ、観客がどれだけそれを認識出来うるかは別問題。僕だって、シェーンベルクよりも、オールショパンプロのポ リーニを聴きたい。今日は、ピアノ曲7~9 までポリーニが弾き、ステージを去ってから、エトヴェシュ指揮クラングフォーラム・ウィーンでクロイツシュ ピール、ツァイトマッセ、コントラ・プンクテの三曲が演奏された。それらは作曲後50年が過ぎている古典であって、字義通りの現代の音楽とはいえないだろ うと思った。それを今回のプログラムではモデルニテとして再認識するのだろうが、教条主義的に陥りがちになる。それに比べて、幕間後のシェーンベルク三つ の小品と、ブラームスピアノ五重奏曲ヘ短調作品34の方が、モデルニテのリアリティを感じるのは皮肉だろうか?ところで、ポリーニのシェーンベルク 本当 に素晴らしかったのだが、会場の緊張感がなさすぎで閉口した。ブラームスは、ハーゲンカルテットのすばらしさもあり堪能できた。ブラームスのこの作品は、 若々しく情熱的な曲ではあるのだが、今日の演奏は鬼気迫るもので、異様なかんじさえした。 

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